(Vol.1) 新宿合唱祭(2013)への参加と作句

By H.Sato

シヴィルクワイアは土木構造物や社会インフラ、美しい国土などをテーマにした古今東西の歌を歌い続けている。
 その活動のひとつの柱に据えているのが、例年の新宿区の合唱祭である。吾が合唱団も新しいレパートリーを引っ提げて参加する。合唱祭のネーミングは、「初夏に唄おう」なのだが、梅雨の最中に歌うことになる。

 今年(2013年)は司馬遼太郎原作のNHKドラマ、明治期の日本人の国づくりを見事に描いた「坂の上の雲」の主題歌「スタンドアロン」を歌うことにした。
 舞台は新宿文化センター、2000席を擁する大ホールであり、音響環境に優れた東京の代表的音楽ホールのひとつである。
 40を超す数の合唱団がそれぞれの気持ちを込めて歌を発表する場でもあり、出番前にはおのずと緊張の度合いも高まる。

 朝から前日のリハーサル時の録音で最終チェック。今回は去年と違って暗譜で挑戦する。
 歌詞が時々頭から抜け出してしまう。舞台の上で歌詞がでてこなかったら、などと心配しだすともうそれだけで焦ってしまう。
 意を決して着替えをして家を出る。今年は空梅雨のおかげで爽やかな天気での出陣となった。
 地下鉄の駅への道端に紫陽花。去年もそうだったように、今年もまた、後ろから私の背中を押してくれた。

《俳句  詠み人:佐藤白塵》

    ☆ 今年また 紫陽花咲けば 合唱祭

    ☆ 汗拭きて 舞台下手の 深呼吸

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